- 2024.11.13
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「南信州ずく出せラジオ 通称”ずくラジ”」に出演。伝統文化で地域おこしについて熱いトーク!
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阿南町新野の雪祭りとは、1265年頃から700年以上続いている国の重要無形民俗文化財に指定されている祭りです。
新野にある伊豆神社および諏訪神社を中心に繰り広げられる田楽系の芸能で、古くは正月神事や田楽祭りなどと呼ばれていましたが、1926年に民俗学者の折口信夫先生がこの祭りを見学し、全国に紹介した際に俗称の一つであった「雪祭り」の名が広まったといわれています。
12日は諏訪神社に集まって、雪祭りで使用する小道具をみんなで作ります。まずは竹を取ってくるところからはじまります。
また伊豆神社でも同じころ、大松明の骨組み作りや各集会所に集められた松飾りや門松を運んでくる作業が行われます。
お下りが諏訪神社に着くと、仮役でのビンザサラ舞・順(ズン)の舞、論舞(ロンマイ)が行われます。
まだ御神籤(おみくじ)で役が決まる前なので、基本の舞を皆で舞います。
「幸法(さいほう)」「茂登喜(もどき)」「競馬(きょうまん)」「八幡(はちまん)」など、希望する人が紙に名前を書き、それを丸めて紙玉にします。
紙玉の上で禰宜(ねぎ)様が紙垂(しで)を振り、紙垂にくっついた紙玉に名前が書いている人に「役が決まった」といい、希望の神様を舞うことができます。
役が決まったら、それぞれ自分の神様を舞います。正直切(しょうじっきり)や海道下り(かいどうくだり)などは宮司様や禰宜(ねぎ)様、上手(わで)の方が舞うと予め決まっている役もあります。
また、「幸法(さいほう)」「茂登喜(もどき)」「競馬(きょうまん)」は試楽は行いません。
「競馬」は13日の夜に乗合せがあり、そこで2人の競馬の息を合わせます。
諏訪神社から徒歩で数十分の民家横にある滝で舞を舞う方たちは身を清めます。
幸法や茂登喜、競馬など位の高い神様を舞う方は、ふんどし一丁で冬の滝に打たれます。
午前中にもあったビンザサラ舞、順(ズン)の舞、論舞(ロンマイ)ですが、今度は御神籤の後なので、本役によって舞が行われます。
動画は競馬(きょうまん)二人による論舞です。
競馬は「一の馬」と「二の馬」があり、舞手二人と競馬の先導をする方と楽(がく)との呼吸を合わせる舞です。
諏訪神社から伊豆神社へ、お上りの一行がゆっくりと進んでいきます。いよいよ祭りの本番会場へ向かっていきます。
地元の消防団の皆さんが協力して、大松明を持ち上げていきます。
消防団の皆さんが「ランジョー」といいながら神様が控える建物を木でたたきます。
大松明へ船を使い、火が灯されます。
船が大松明まで着いたら、競馬の二人が梯子に登り、火をつけます。
松明に火が灯ると、賑やかに祭り本番が始まります。
2020年1月の雪祭りでは、祭り本番まで雪が降らず心配されていましたが、大松明に火をつけるあたりで雪が降りだし、幸法様が舞われる際には綺麗な雪景色となっていました。
お庭の真ん中あたりに達磨や門松の松葉など各家の正月飾りが集められており、幸法様は9回登場されるのですが、途中「餅あぶり」という儀式で火をつけます。「刀褒め」や「冠褒め」などを行っていますので、こちらも見どころの一つです。
幸法様が終わり、今度は茂登喜(もどき)が登場します。
ヒョットコのようなすぼんだ口と吊り上がった目の剽軽なお顔の神様です。茂登喜は非常に幸法と似た舞をしますが、足の運びが逆回りだったり、少し粗野に振る舞って、周りも賑やかに突っ込みを入れる、そんな親近感のある神様です。
茂登喜も「餅あぶり」があり、幸法と同じように「刀褒め」や「冠褒め」をします。
雪祭りの中でも特に華やかな神様です。競馬はお面がなく、馬に跨って舞を舞います。手綱と足の上下で本物の馬のように見えてきます。
競馬の見どころは途中、弓を引くところです。競馬の射った矢を拾うと1年健康に過ごせるといわれています。また最後に激しく鈴を鳴らして去っていく様も見応えがあります。
また競馬の後にお牛様が出てきます。お牛様は宮司様が行う役で、競馬を比べて動きがゆっくりで進んでは止まったり戻ったりして、応援したくなるような大変愛嬌のある神様です。お牛様も矢を射るので、競馬で矢を逃した方はここもチャンスです。
競馬とお牛様が終わると、今度はおじいちゃんの神様たちが出てきます。
翁(おきな)は「宝褒め」、松影(まつかげ)は「神様褒め」をしますが、正直切(しょうじっきり)はなんだか言葉遊びのようなやりとりを周りの旦那衆とします。
この三方は、特に舞わず言葉が楽しい神様たちです。ただあくまで儀式なので大きな声を張り上げたりはしませんので気を付けて聞かないと何を言っているかわかりません。気を付けて聞いても言葉が難しく分からないことも多いですが、その何をしているか分からない感じが面白い神様たちです。
海道下り(かいどうくだり)は狂言に同じ名前の演目があり、そこから来たのではといわれています。息子と親父殿の軽快なやり取りと周りの旦那衆の茶々入れが楽しい神様です。
空が白みはじめたころ、鮮やかな赤い衣装の神婆(かんば)が登場します。
この役は小学生がやることが多く、後ろにいる「腰だき」とタイミングを合わせて軽快に舞います。
日が山の端を出て、林から朝日が差しこむ中で「おにさま」が登場します。
体格のいいおにたちが、神社まで来て宮司様とある勝負をして帰っていく舞というかお芝居のような神様たちです。
おにさまたちには太郎・次郎・三郎という名前があります。
八幡(はちまん)は鈴と団扇を持ち、駒を連れて舞います。
志津目(しずめ)は獅子を連れて登場します。
鍛冶(かじ)は親方と弟子の狂言です。盛んに言い合って周囲を楽しませてくれます。この親方と弟子の役は鍛冶が行われる直前にわら縄でできた「くじ」を引き、決まります。なので、ほとんど即興で舞われます。
最後は田遊び。大松明の前に稲わらや餅が太鼓の上に奉られ、豊年奉祝の行事が行われます。
お祭りの後は、御供(ごふ)のお米が少しづつ配られます。
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