今回は、掘っ立て小屋でも基礎に空き一斗缶を再利用して、コンクリート基礎に挑戦しました。
①まずは、我が家に隣接しているカラマツ林で伐採した丸太の皮むきです。鉈で簡単にむけます。
②基準の水糸を張って水平器でレベルをとります。
③一斗缶よりも少し大きめに穴を掘ります。45cmくらいの深さです。
④庭から出てきた石を敷き詰めて、深さを調節します。一斗缶が5cmくらい地上に出るくらい。
⑤丸太を何度か落として、突き固めます。⑥セメントを練ります。砂利:砂:普通ポルトランドセメント=3:3:1
少しずつ使うので、1袋:1袋:3分の1袋でやってみます。水を少しずつ入れながら様子を見ながらスコップで練っていきます。なかなかの重労働。
⑦一斗缶の下にセメントを適量入れます。敷詰めた石が固まるくらい。これを「捨てコン」と言います。
⑧一斗缶を捨てコンに押し付けてから、一斗缶の回りに少しずつ土を入れて、棒でつき固めていきます。
⑨缶切りで上部を切り取ります。土を突き固めてから切り取らないとつぶれてしまいます。
⑩切り取り完了。やはり内側にかなり押されています。でもこの形状のおかげで台風などの時に、基礎が土から抜けるのを防いでくれます。
⑪柱材のコンクリート基礎に入る部分にクレオトップ(防腐剤)を塗ります。
⑫一斗缶に立てて、2方向から垂直をとり、3方向から端材と釘で仮止めします。
⑬いよいよセメント投入。大きいスコップと小さいスコップで隙間に入れます。なんだかわくわくしますね。
⑭サイドをたたいて振動させ空気を抜きます。
⑮次の土曜日まで1週間養生させます。どうなるか楽しみ。
⑯さて、待ちに待った1週間後。柱はびくともしません。思った通りです。
梁を上げるために墨付けをします。慎重に行います。梁の上面の高さが左右同じになるように、完成後の梁の高さから梁の直径を引いた高さに印をつけます。完成時の梁上面の他k笹183cmー梁の直径15cm=168cm あくまで現物合わせです。
⑯柱のマークしたところまで、チェーンソーでV字型に切り取ります。左右で高さが違うのがポイント。最終的に梁の上面が水平になることが大切です。
⑰まずは、軽い末の方を持ち上げます。
⑱次に重い元の方を、柱に押し付けながら上げます。
⑲回転させて水平で安定したところに鎹(カスガイ)で固定します。材の中心に打つのがポイント。両側から打ちます。
⑳何とか一つ目の梁が上がりました。コンクリートぶっこみ基礎はかなり頑丈で、びくともしません。 今回初めてコンクリートを使用した基礎で、掘っ立て小屋の柱を立てましたが、長持ちさせるには基礎が大切ですね。一斗缶を利用した基礎は、田舎の農作業小屋ではよく使われていた方法です。ある物で何でも作っていた祖父の知恵です。費用は、砂利3袋、砂3袋、ポルトランド普通セメント1袋で、約2000円でした。ある物をできるだけ利用して作る田舎暮らしの知恵ですね。これから、残りの梁を載せて屋根をかけていきます。お楽しみに。
※あくまでこの基礎方法は、永久的な建築物の基礎ではありません。朽ちてきたら、薪として利用したり、交換して使うものです。しかし、50年程度は大丈夫です。昭和40年代に祖父の建てた農機具小屋は健在です。入り口の建具の修正をしたくらいです!基礎部分は少しもずれていません!