新野の盆棚 仏様をお迎え 信仰が生活の一部

新野の盆棚 仏様をお迎え 信仰が生活の一部

 

8月8日 盆棚を作って、仏様をお迎えする準備をしました。まず、恵比須様にお供えしておいた田植えで使った苗を下ろします。

その苗で、お仏壇から出した位牌を洗います。

位牌は手作りです。左は私の祖母。父が手作りしました。右は祖父。大工棟梁だった祖父の位牌はその弟子の方が作りました。形を合わせてあり、少し肩をなだらかにして女性らしくしてあります。昔のお葬式は3日かけて家で行いました。その間に喪主や遺族が手作りして、お葬式までに間に合わせたのです。その間にお坊様が戒名を考えてくれます。お寺に持っていくとお坊様が戒名を書いてくれました。隣組(お組合)総出で墓穴を掘ったり(土葬でした)、料理を作ったり3日間ふるにかかったのです。昔の家には食器や座布団が50組以上あったのも頷けます。

盆茣蓙(ござ)をしいてあの世から帰ってこられるようにします。昔は手作りしていましたが、今年は買ってきました。

精進料理のお供え物です。箸はすすきの茎です。

盆だなの横には、無縁仏様のためのお供え物です。昔は、行き倒れで亡くなった方、供養してくれる帰る家のいない仏様が多くいたのです。そんな仏さまの為にどの家でも無縁仏様を供養します。朴葉(ほおば)のお皿に、ススキの茎の箸です。

おじいちゃん、おばあちゃんから祖先の皆さんがどんな人で、どこの家から来た人なのか、どんな仕事をしていたのか、どうして幼くして亡くなったのか・・・ファミリーヒストリーを毎年聞きます。

 

こういった祖先に対する信仰心があっての「新野のお盆」「新野の盆踊り」なのです。

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