1月5日は「五日正月」門松に「若木」を飾る

1月5日は「五日正月」門松に「若木」を飾る

1月5日は「五日正月」。去年の暮れに立てた「稲架杭(はんぐい)」と門松、「やす」を取り払い、

新しく「若木(わかっき)」と「俵」を飾ります。取り外した松とやすは、伊豆神社に寄進され、「雪祭り」の大松明、かがり火に使われます。

これは、12月28日前に立てた「門松」。ここに「歳神様」がいらっしゃり、その家に幸福をもたらすと言われています。大掃除も歳神様を迎えるための行事です。大晦日のお年取りは歳神様と家族が共に、ご馳走を食べることで、その年の災いを払い、新しい年の幸福を招きます。

さあ、ここからが大変。まず、白膠木(ぬるで)の木を15㎝にチェーンソーで切ります。一番太い3つは、「俵」にします。お米がたくさん採れますように。残りは、「オタッシャギ」(お達者木?)にします。厚さ5mm、幅3cmくらいの木札をたくさん作ります。これに屋号を書いて、1月14日の昼間、新野内のすべてのお墓に備えて回ります。200枚くらいは作ります。

いよいよ、「若木(わかっき)」を割ります。長さ70cmに玉切りした松の幹を、斧と楔で割ります。
長いため、油圧の薪割り機が使えません。動画を見てください。24本割るのに、2時間くらいかかりました。
木目がねじれている時は、2本の楔を順に打ち込むと割れます。

まずは、斧でトライ。一発で割れると気持ちいいですが、ほとんどは途中で止まってしまいます。

そこで、楔を打ち込んでいきます。

楔は強いですね。全ての松が割れました。

門松の「ハングイ」の周りに立てかけて飾ります。これは稲架(はざ)に架かった稲の束を表します。

この「若木(わかっき)」の1月13日の小正月の雪祭りの日に、「十二月」と墨と筆で書きます。

このことを「鬼を書く」と言います。閏年の時は「十三月」と書きます。

これは、「俵」。白膠木(ぬるで)の木。豊作を祈願する米俵です。

五日正月の門松が完成しました。

この門松は、1月31日に片付けます。「若木」は半分に切ると35cmの薪になり、来年我が家の薪ストーブで使います。稲架杭(ハングイ)はキュウリなどの野菜の支柱に利用します。「俵」は、「オタッシャギ」や焚きつけになります。

 

2月1日の朝、最後に、稲架杭(ハングイ)をその年の明けの方(方角)に倒して、正月行事の全てが終わります。

その様子は、またお伝えします。

(長野県南信州 阿南町新野高原 お正月の行事)

 

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